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トロロッソ・ホンダ今季最大のチャンス。
ガスリーも暑さ対策万全で挑む (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

 シーズン後半戦、最大のチャンス――。トロロッソ・ホンダのシンガポールGP(第15戦)にかける期待は大きい。前半戦の低速サーキットであるモナコ(第6戦)やハンガリー(第12戦)で入賞し、後半戦に入ってからは高速サーキットのスパ・フランコルシャン(第13戦)やモンツァ(第14戦)でも好走を見せてきただけに、その期待度はなおさら高くなる。

「シンガポールはテクニカルなセクションが多く、全開区間が短いなどいくつかの理由でブダペストやモナコに似ていて、モナコできちんと結果を手に入れた後、ブダペストでは予想以上の結果を出すことができた。僕らのマシンパッケージに合っているとは言えないスパでポイントを獲得できたことを考えれば、今週末にはトップ10を争うチャンスがかなりあると言えるだろうね」

 ダウンフォース最大量では上位マシンに敵わないSTR13だが、メカニカル性能が問われる低速コーナーでは強さを発揮する。モナコやシンガポールのような市街地サーキットではマキシマムダウンフォースで走るが、低速域では空力はそれほど効いてこない。それよりも、サスペンションがしっかりとグリップを発揮することのほうが重要なのだ。

「ライバルたちと比べても、僕らのクルマは低速コーナーでかなりの速さを持っている。中速コーナーでも悪くない。高速コーナーは強いとは言えないけど、ここには高速コーナーはなくて低速・中速コーナーばかりだから、そういう意味でも僕らのクルマにとってはいい結果が期待できるサーキットだと言える」

 加えて、タイヤマネージメントのよさも、トロロッソ・ホンダの強みのひとつだ。

 シンガポールでは、モナコと同じもっとも柔らかいハイパーソフトタイヤが投入されるだけに、これを長く保たせることができれば、その分だけ戦略にフレキシブルさを持たせることができ、決勝を有利に戦うことができる。

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