「F1を目指す女子高生」小山美姫が20歳に。この2年の成長は? (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

小山美姫は今年もFIA F4で経験を積み、さらなる高みを目指している小山美姫は今年もFIA F4で経験を積み、さらなる高みを目指している FIA F4で上位で戦うためには、きちんとした体制のチームで臨むことが最低条件になる。そのためには、最低でも年間1500万円もの資金が必要になるのだ。今年は実力のあるチームのシートを得ることができたが、1年を通しての資金全額が集まっているわけではなく、次のレースに向けて支援者を探している状況である。

 もちろん、自身が生活していくことも必要で、仕事をしながらその合間に参戦資金集めとトレーニングに追われる日々だ。『めざましテレビ』や『林先生が驚く初耳学!』で、その奮闘ぶりが注目されたりもした。今年4月には、ホンダの社内雑誌『ポールポジション』で八郷隆弘社長と佐藤琢磨とともに鼎談をする機会にも恵まれたが、華やかな暮らしを送っているわけではなく、むしろ真逆のストイックで努力の毎日だ。

「生活もしていかなくてはならないので、普段は脳神経外科クリニックで8時~17時まで働いています。理解がある会社さんなので、スポンサーさんと会う際は早く上がらせていただいたり、勤務が終わってからお話ししに行ったりしています。

 ほぼ毎日トレーニングはしていて、毎日早朝5時半からランニングをしていますし、仕事が終わってから何も予定がない日は18時~20時半までジムでトレーニングをしたり、仕事帰りに電車を早めに降りて1時間くらい歩いてジムまで向かったりしています。帰宅してからは、レースのレポート作りや協賛していただくための資料作りなどもやっています」

 そんなふうに挫折と努力を積み重ねながら、小山は着実に成長している。

「ドライビングもパーソナリティも、まだまだ未熟で日々たくさんの方々から学ばせていただいている最中です。目標を達成するためには、もっともっと成長していかなければならないと思うので、自分が変わったと思えるほどの成長はありません」

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