2018.06.01

佐藤琢磨もハマって追突ドカン。
今年のインディ500は乱気流地獄に

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 今年のインディカーシリーズは新エアロを採用している。シリーズ最大のレースであるインディ500では、そのスーパースピードウェー仕様が初お目見えし、プラクティス(練習走行)が始まった。

 インディ500は2週間のイベントで、まずは1日7時間に及ぶプラクティスが3日間続く。次に予選用にターボのブースト圧を上げたエンジンでのプラクティスが1日あり、こちらも7時間。そして土曜、日曜の2日間を使って出場33台を決める予選を行なう。休むことなく週明けの月曜にまたプラクティスがあり、出場チームは火、水、木曜を使って入念にマシンを組み直し、金曜にファイナル・プラクティスを1時間走ると、1日おいて決勝レースを迎える。

インディ500を初制覇したウィル・パワー(チーム・ペンスキー) プラクティス初日からレースを想定した集団走行を積極的に行なっていたのは、シボレー勢のチーム・ペンスキーと、ホンダ勢のアンドレッティ・オートスポートだった。今年は新しいエアロの特性を把握するために単独走行を繰り返すチームが多かったが、彼らは2日間の事前テストでその部分を終え、ライバルたちに先行していた。

 プラクティスを重ねるにつれて、シボレー勢の優位が明らかになる。去年まではホンダ勢が有利だったが、立場が逆転した。大きな設計変更ができるのは2年ごとで、今年はその年ではないのに、シボレーはかなりのパワーアップ。しかも、パワーが上がれば下がるはずの燃費性能まで向上していた。燃焼を制御するプログラムのマッピングなどを大幅に進歩させても、これだけのゲインは難しいはずだ……。