ホンダ苦戦のインディ500。佐藤琢磨「連覇のセッティング」を探せ (3ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 そして、この4年間で3勝しているアンドレッティ・オートスポーツ。彼らもプラクティスではペンスキー同様、レースを睨んだセッティングで集団走行を重ねていた。6台をエントリーする彼らだが、期待がかかるのは予選12位のマルコ・アンドレッティと予選14位で2014年ウィナーのライアン・ハンター-レイだ。

 今年のインディカーシリーズで目覚ましい走りを見せているアレクサンダー・ロッシは予選で失敗し、最後列グリッドからのスタートという大きなハンディキャップを負った。とはいえ、フェニックスの1マイルオーバルでは、ピットでのミスで周回遅れに陥りながら、全車をパスしてリードラップに復活してみせた。その再現をインディでも見せることができるか。

 日本のファンはもちろん、昨年のウィナーとして注目度の高い佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、プラクティス3日目から苦戦モードに入った。

 予選1日目の順位は35台中の29位。だが予選2日目は、一気にスピードアップしてグリッドは16番手を確保した。「決勝用のマシンにも使えるセッティングが見つかった。1日目から2日目にかけて、大きく順位を上げることができて気分がいい」と喜んでいた琢磨だったが、予選通過者による月曜日のプラクティスでは、集団走行でマシンのハンドリングが思い通りに仕上がらなかった。

 5月27日のレースに向けて、セッティングを再検討しなければならない厳しい状況に追い込まれているが、はたして"2連覇への正解"は見つかるだろうか。

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