2018.05.24

ホンダ強いぞ、鈴鹿で完勝。
亜久里監督のF1時代を超えた驚速タイム

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 5月19日~20日、鈴鹿サーキットにてスーパーGTシリーズ第3戦が開催され、GT500クラスはホンダ勢がライバルを圧倒した。野尻智紀/伊沢拓也組のARTA NSX-GT(ナンバー8)が今季初優勝を飾り、山本尚貴ジェンソン・バトン組のRAYBRIG NSX-GT(ナンバー100)が2位。開幕戦の岡山に続き、ホンダNSX-GTがワンツーフィニッシュを飾った。

鈴鹿で圧倒的な速さを見せた鈴木亜久里監督率いるARTA 昨年までは真夏の風物詩と呼ばれた伝統の耐久レース「鈴鹿1000km」として開催されていたスーパーGTの鈴鹿ラウンド。今年は5月に開催時期が移動し、レース距離も通常の300kmとなった。そんな装いも新たな鈴鹿ラウンドで、来場したファンや関係者を驚かせたのが8号車の野尻/伊沢組だった。

 まずは5月19日に行なわれた公式予選。その予選Q1から8号車は驚愕の速さを見せる。それまでのGT500クラスのコースレコード(1分47秒074)を2.2秒も上回る1分44秒806をマーク。タイムアタックを担当した伊沢も「まさか44秒台が出るとは思わなかった」と驚くほどで、それほど8号車のパフォーマンスは突出していた。

 Q1トップ通過を果たして勢いに乗った8号車は、さらにQ2でも圧巻の走りを披露。アタックを担当した野尻がさらにタイムを縮めて1分44秒319を叩き出し、今季初のポールポジションを獲得した。

 GTマシンでありながら、この記録は2000年代初頭のフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)の予選タイムに匹敵する。また、ARTAの鈴木亜久里監督がラルースに乗って1990年のF1日本GPで3位表彰台に立ったときの決勝レースペースよりも速いタイムだ。

 これまではエンジンパワーやタイヤのグリップ力が落ちやすい真夏だったこともあり、鈴鹿でのタイムは1分47~48秒台だった。シーズン前のテストや4月の公式テストでも、1分45秒台である(公式のコースレコードは大会の予選・決勝で記録されたタイムのみが採用されるため、それ以外は非公式レコード)。