買える怪物「ホンダNSX GT3」は、
今季GT300で大暴れするか (4ページ目)
しかし一方で、道上は満足した表情を見せなかった。
「シェイクダウン(初走行)のときに若干のトラブルはあったのですが、今回はノートラブルで走り切れてよかったです。ただ、今日は他のGT300クラスが走っている中でのテストで、彼らと比べるともう少しクルマのポテンシャルをアップしていかないといけないな、というところです。実際に(レースを想定した)ロングランをしたら、向こう(55号車と65号車)とタイム差が全然ありすぎて。そこをもうちょっと縮めないといけないですね」
今回の本格的にペースを上げてのテストで、NSX GT3の特徴も掴めてきたという。エンジンがマシン後部にあるために重量配分が後ろ寄りとなり、そのあたりも考慮してセッティングを合わせ込んでいくことが重要と語る。
「クルマの後ろ側が重いので、もっとフロント側のグリップ感がほしいですけど、それは(クルマの特性なので)しょうがない。それに合わせた走り方が必要になってくるし、このNSX GT3のよさを生かした走りをしなければならないと思います。
もちろん、タイヤもマッチングのいいものを見つけていかないといけないんですが、それよりもまずは車体のほうをもうちょっとよくしていきたい。まだセットアップを詰め切れていないので、(引き続き)合わせ込んでいきたいですね」
スーパーGTに新しく登場するマシンということで、その注目度は早くも高まっているが、現状ではまだ課題も少なからずある。ただ、伸びしろのあるマシンであるということも今回のテストでよくわかった。
チームは開幕戦までに、公式テストを含めてあと3回のテスト走行を予定している。幸いトラブルもなく順調に周回を重ねているので、ひとつでも多くのデータを蓄積してマシンセッティングを絞り込んでいければ、上位進出も十分に有り得るだろう。
激戦が予想される今季のGT300クラスで、NSX GT3が"台風の目"となるのは間違いなさそうだ。
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