日本人F1ドライバーは見えたか。ホンダが育成する3人の今季と来季 (2ページ目)
そんななかでも、松下は毎晩のようにエンジニアとデータ分析に没頭してセッティングを改良していき、ドライビングを進歩させ、メンタル面も強化した。
「運転技術的にはこの3年間で一番よかった。一番成長できたと思いますし、僕自身がレーシングドライバーとして今までで一番速い状態にあると思います。今年はメンタルトレーニングもたくさんやって、追い込まれたときや落ち込んだときにどうするかとか、どれだけアグレッシブに攻めていけるかなど、ヨーロッパの激しいなかで競り負けずに十分にやってけるくらいに強くなったと思います」
それでも松下はヨーロッパでの3年間の挑戦に終止符を打ち、2018年は日本に戻ってスーパーフォーミュラを戦うことになった。
淡々と語る松下だが、その本音は「本当はメチャクチャ悔しいです」と明かす。
「挫折したというのとは、ちょっと違う。自分の置かれた環境のなかでやれるだけのことはやったし、パフォーマンスも見せたつもりですから。でも、外から見てる人は結果しか見ないし、結果を出せなかったのは事実なので、それで判断されるのは悔しいけど、それを覆すには結果を出すしかないんです。
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