マクラーレン・ホンダ最後の鈴鹿へ。連続7位は「激走」の予兆なのか (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

マレーシアGPの舞台「セパン・サーキット」での最後のバトルマレーシアGPの舞台「セパン・サーキット」での最後のバトル スペック4はまだ投入されていないが、ホンダのパワーユニットの進化は続いている。最高速が遅くてもストレートで簡単に競り負けないのは、予選モードを決勝でも使い始めているからだ。

「ベルギーGPでは予選でしか予選モードを使えず、決勝ではレースモードに切り替えた瞬間に(出力が下がり)オールージュで抜かれまくってしまったんです。しかし、モンツァからは決勝でも使えるようにしたので相当戦えていましたし、今回あまり抜かれなかったのも間違いなくそれが効いていると思います」

 シンガポールGPから2戦続けてQ3に進み、7位入賞を果たした。これを"好調"と見る向きもあるだろうが、ある意味では、これはマクラーレン・ホンダにとって"当然"のポジションだ。スパやモンツァのような超高速戦でなければ、これが実力なのだ。

「スペック3.7の純粋な実力で言えば、低速トルクを向上させたなどいろんな要素によって、充分ポイントが狙えるポジションにいると思っています。ですから信頼性の問題なく週末を戦うことができれば、こういうレースができるということです。走行中にトラブルを出さないというのが最大の課題であり、レースを完走するというのは最低限の責任ですから。ベルギーは明らかに力負けでしたし、イタリアではレース中にシャフトが折れてしまいましたけど、この(アジアの)2戦はそれができたということですね」

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