マクラーレン・ホンダ最後の鈴鹿へ。連続7位は「激走」の予兆なのか (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 しかし土曜には一転、アロンソ車の挙動は不安定になり、予選10位が精一杯だった。代わりに旧型仕様のストフェル・バンドーンのほうが予選で7位を獲得した。

「2台ともQ3に進めてとてもいい予選セッションだったと思うし、僕自身としても7番グリッドというのは望みうる最大の結果だったと思う。シンガポールやモナコのようなコーナーが多いサーキットは僕らのクルマに合っているけど、マレーシアは僕らのクルマにあまり合っているとは思っていなかったからね」

 だが、ホンダの長谷川祐介F1総責任者の見方は違った。3強に食い込むことはできなくても、中団トップを争うことはできると見ていた。

「低速のコーナリングがランダムに続くようなサーキットなので、悪くはないんじゃないかと思います。2本のストレートがやはり厳しいですけど、あそこをうまくロスなく過ごせれば、そんなに悪くはないと思います」

 ボトムスピードが100km/h前後と、セパンでもっとも低速なコーナーのひとつであるターン9から80m立ち上がった地点の通過速度は、アロンソが163.9km/hで全20台の中でトップ。バンドーンも161.8km/hで3番目と、低速コーナーと立ち上がりの速さは3強チームに匹敵している。つまりマクラーレンMCL32は、低速コーナーは速い。

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