来季のF1昇格あるか。注目のピエール・ガスリーがついにSF初優勝 (4ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 ピットストップ後は連続周回のテストができていなかったソフトタイヤでの走行となったが、最後までペースを乱さずにトップのポジションをキープ。今週末は不安定な天候もあって前日の予選からほぼぶっつけ本番という状態だったが、ガスリーはそういった難しいコンディションに合わせ込み、最終的には2位の可夢偉に18秒もの大差をつけて第4戦を制した。

「僕は勝つためにこのレースにやってきた。5位や6位争いをするためにここに来たんじゃない」

 シーズン序盤の苦労を乗り越えたガスリーは、パルクフェルメでマシンを降りると雄叫びを上げながらガッツポーズ。彼にしては珍しく、感情を露(あらわ)にして喜んでいたのが印象的だった。

「最高だよ。本当にうれしい。ホンダは今回に向けてすばらしいエンジンを用意してくれたし、チームもすごく努力してくれて、いいクルマに仕上げてくれた。本当に感謝しているよ」

 この勝利でガスリーはドライバーズランキング4位に浮上。「今はひとつひとつのレースに集中して、ベストを尽くすだけ。とにかくプッシュし続けることが大事だし、今回もそのおかげでこの結果が得られたから、次もこの調子で全力を尽くすよ」

 今シーズンのスーパーフォーミュラは残り3レース。ガスリーはアグレシッブに攻めていく姿勢を崩さず戦っていきたいと語る。その表情は、今までの取材時には見られなかった満面の笑みだった。

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