傑作か? 失敗作か?今季のF1参戦10チーム&マシンを一挙公開 (7ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

トロロッソ・STR12トロロッソ・STR12(7)トロロッソ
【ドライバー】ダニール・クビアト(22歳・ロシア)/カルロス・サインツJr(22歳・スペイン)

 イタリア語で「赤い牛」という名前が示すとおり、レッドブルがオーナーを務める姉妹チームだが、1985年からF1に参戦していたミナルディという誰からも愛されるイタリアの小チームが母体。空力部門以外は今もイタリアのファエンツァに拠点を置いている。

 ザウバーで2011年・2012年に優れたマシンを生み出したジェームズ・キーをテクニカルディレクターに据え、再編した技術部門の評価は高い。2017年は新規定下で王者メルセデスAMGと同じ空力コンセプトを採用し、周囲を驚かせた。

 レッドブル傘下だけにドライバー選定権はチームになく、同社の育成ドライバーが次々と送り込まれてくる。昨年はシーズン途中でマックス・フェルスタッペンがレッドブルへと"昇格"となり、不振のダニール・クビアトを再度引き受ける形となったが、見事に再起を遂げさせた。偉大なWRC王者を父に持つカルロス・サインツJrもフェルスタッペンと同等の走りを見せていたが、後半戦は奮起してさらなる成長を遂げた。

 かつては「ミナルディのパスタがパドックで一番!」と言われたが、現在はレッドブルと同じオーストリアのケータリング会社が食事を提供するようになっている。

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