F1ホンダ、鈴鹿で惨敗。パワー不足はエンジンだけのせいなのか? (2ページ目)
FP-1(フリー走行1回目)の開始早々にフェルナンド・アロンソがスプーンでスピンオフし、タイヤバリアにクラッシュしたことからもわかるように、MP4-31は鈴鹿で極端に不安定な挙動を見せた。セットアップ作業を進めても根本的な解決には至らず、予選ではQ3進出どころか、ジェンソン・バトンがQ1敗退。決勝でも全22台が完走するなかで16位・18位と、浮上のキッカケすら掴めないまま下位でレースを終えた。
「マレーシアGPの結果から考えても、もう少しいけるというふうに思っていました。Q3はさすがに難しいかなとは思っていましたが、まさかQ1で敗退するとは思っていませんでした。周りが速かったというよりも、ウチが遅かったということです。『振り向けばマノー』でしたからね......。とても(3強に次ぐ位置を)戦えるレベルではなかったです」
決勝では、ルノーやザウバーの後塵すら拝した。予選結果を受けてパワーユニットを最新型スペック3.5に載せ換え、最後尾スタートを選んだバトンは、マノー勢をなかなか抜くことができずにタイムロスを強いられた。
鈴鹿は、実は全開率が高く、パワーの有無がタイムを左右する。ホンダのパワー不足が足を引っ張ったことは事実だ。
「マシンとして一番の弱点はエンジンパワーだと考えていますから、(最高速不足の理由は)パワー不足だと考えていただいて構わないと思います。ただ、ここはサーキット全体としてスピードを乗せていくようなところなので、コーナーの出口でうまくスピードを乗せていけないと、スピードトラップの数字も伸びてきません。ですから、エンジンパワーだけでなく、ちゃんと踏めていなかったというのが大きかったと思います」
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