大逆転なるか。室屋義秀がエアレース今季最終戦で年間表彰台を狙う

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 レッドブルエアレース・ワールドチャンピオンシップの2016年シーズンも、最終戦となる第8戦を残すのみ。今年3月にUAE・アブダビで開幕した、7カ月に及ぶ戦いもいよいよクライマックスを迎える。

最終戦が行なわれるラスベガスで、公式トレーニング飛行する室屋 (c)red bull最終戦が行なわれるラスベガスで、公式トレーニング飛行する室屋 (c)red bull 日本人パイロット、室屋義秀にとってはシーズン開幕前に掲げた目標、「年間総合で表彰台(3位以内)」を達成できるかどうかがかかる大一番である。

 10月2日にアメリカ・インディアナポリスで行なわれた第7戦では、室屋はラウンド・オブ・8で敗退した。前日の予選で他を圧倒するトップタイムを記録していただけに、5位に終わったことは悔やまれる。だが、ラウンド・オブ・8でも、このレースで年間総合優勝を決めたマティアス・ドルダラーに敗れはしたものの、ラウンド・オブ・8全体で2番目のタイムを出している。パイロット、マシンともに調子自体はかなりいい。

「アメリカをベースに活動しているチームスタッフが多いので、彼らにとってはやりやすいところはあるだろうが、僕自身はアメリカだから特別に相性がいいと感じることはない」

 室屋は素っ気なくそう語るが、昨年のシーズンもラストのアメリカ2連戦では、どちらもファイナル4に進出。第7戦で3位、第8戦で4位と好成績を残していることも、期待が高まるデータではある。

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