大逆転なるか。室屋義秀がエアレース今季最終戦で年間表彰台を狙う (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 では、室屋が年間総合で表彰台に立つための条件をおさらいしておこう。

 第7戦終了時点で年間総合順位(チャンピオンシップポイントランキング)は、すでにドルダラーの優勝と、マット・ホールの2位が確定している。つまり、現在6位の室屋には、3位の可能性しか残されていない。

 まずは、室屋が最終戦で2位以上に入ること。これが表彰台に立つための絶対条件となる。ただし、室屋に自力で年間総合3位になる可能性はなく、優勝、あるいは2位になったうえで、他のパイロットの結果を待つことになる。他力本願ではあるが、現在の室屋の調子を考えれば、絶望的と表現しなければいけないほど厳しい状況ではないだろう。

室屋の2016年最後の戦いの行方は (c)red bull室屋の2016年最後の戦いの行方は (c)red bull まして会場は、(本人は否定するが)相性のいいラスベガス。有終の美を飾る舞台は整っている。室屋が語る。

「人のことを考えても仕方がない。他のパイロットのフライトは邪魔できないから(笑)。だが、ここで優勝すれば、かなり(年間総合3位になる)可能性は高いし、それだけのポテンシャルは十分あると思っている。当初からの目標があるので、最後の最後までそこへ向かって進みたいし、最後は勝って終わりたい」

 2016年ラストレース。室屋は人事を尽くして天命を待つ。

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