【F1】3度目の戴冠。ルイス・ハミルトンが感涙した「胸のうち」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

ハミルトンとかつてチームメイトだったフェルナンド・アロンソハミルトンとかつてチームメイトだったフェルナンド・アロンソ そんなハミルトンの速さを誰よりも認めているのが、フェルナンド・アロンソだ。

 ハミルトンがF1デビューした2007年にチームメイトとして激しいタイトル争いを繰り広げ、不仲がささやかれたこともあったが、ドライバーとしてはお互いに実力を高く評価している。

「もはやルイスを、セナやラウダといった偉大なドライバーたちと別の扱いをすることはできないだろう。彼もF1を代表するベストドライバーのひとりと言うべきだ。彼が素晴らしいのは、(マクラーレン・メルセデス時代に)ベストなマシンをドライブしていなくても、何度も勝ってきたということだ。それは、誰にでもできることじゃないんだ」

 自身も2度の王座を獲得したドライバーとして、そして子どものころから同じくセナに憧れていた者として、アロンソのハミルトンに対する思いは察して余りある。

 低迷を続けているマクラーレン・ホンダにあって、アメリカGPでは「スペック4」と呼ばれる最新型のICE(内燃機関エンジン)を初めて実戦使用し、9番グリッドから好走を見せた。上位勢の脱落に助けられた面もあったとはいえ、スタートで追突されて最後尾まで落ちながらも、レース終盤には5位を走行し、フォースインディアのセルジオ・ペレス以下を引き離す快走を見せた。もし序盤の後退がなければ……という思いも募る。

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