【MotoGP】連覇達成。21歳マルケスの強さにロッシも脱帽 (2ページ目)
そうレースを振り返ったマルケスは、昨年と今年の2年連続で王座を獲得したことについて「去年、最高峰に昇格した年にチャンピオンを獲得できたことは素晴らしかったけど、今年はもっと大変だった。いつもニコニコしていたから、きっと簡単だったのだろう、と外からは見えたかもしれないけどね」と語り、大きなプレッシャーを感じていたことを初めて明かした。
「去年はルーキーライダーだったので多少の失敗は許容範囲だったけど、今年は期待も大きくなっている分、プレッシャーも大きかった。自分ではうまく対応してきたつもりで、シーズン前半は完璧に推移した。ただ、後半になると、第13戦ミザノと第14戦アラゴンでは無謀なことをして(転倒につながって)しまった。ここは来年の課題だね。まだまだ改善の余地はあると思う」
日本GPの優勝はロレンソ(中央)、2位にマルケス(左)、3位はロッシ(右) これらの言葉からうかがえるのは、自分自身のライディング技術やメンタル面の強さにさらに磨きをかけようとする貪欲な向上心だ。
現在21歳のマルケスは、2010年に125ccクラス(当時:現Moto3)で、2012年には中排気量のMoto2クラスでそれぞれチャンピオンを獲得し、今回の最高峰クラス2連覇と合わせて、21歳にしてすでに4回の世界王座に就いている。一方、現役選手最高の9度のチャンピオンを獲得してきたロッシは、マルケスと同年齢の21歳当時には125cc(1997年)と250cc(1999年)で2回の王座に就いたのみで、最高峰クラスではまだチャンピオンを獲得するに至っていない。現在35歳のロッシは、将来的にマルケスが己の記録を塗り替える可能性が高いことを認め、レースに先だつ金曜にはその可能性としてこんなふうに推測をしている。
「彼は去年から今年にかけて大きく成長した。今後も年々成長していくだろう。自分自身のことを振り返っても、28、9歳くらいまではずっと成長し続けることができたからね」
また、マルケスの後ろで3位チェッカーを受けたレース後には、ひとまわり以上年下のライバルの偉業を褒め称え、その優れた特性を以下のように分析した。
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