【F1】チャンピオン争い最終局面。王者を最終的に決する要因とは何か?
インドGPではランキングトップのベッテルが勝利。2位アロンソとの差を広げた「残り4戦、ここからチャンピオンシップが始まるんだ」
第8戦ヨーロッパGP以来、長らくチャンピオンシップをリードしてきたフェルナンド・アロンソは、韓国GPでついにその座から陥落していった。
インドGP直前では、1位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が215ポイント、2位アロンソ(フェラーリ)が209ポイント。優勝で25ポイントを得る現在のポイントシステムでは、差はないに等しい。3位にいるのは、優勝がなくコンスタントにポイントを稼いできたキミ・ライコネン(ロータス)だが、167ポイントと上位ふたりに大きく離されている。
中盤戦まで速さを誇ったマクラーレンのふたりは、ルイス・ハミルトン4位(153)、ジェンソン・バトン6位(131)で、その間にレッドブルのマーク・ウェバーが152ポイントで5位に割って入る。
この6人にチャンピオンの可能性が残り、六つ巴とも言える状況だが、現実的に考えればチャンピオン争いはベッテルとアロンソに絞られたと言っていいだろう。
シンガポール、日本、韓国とトラブルが続きポイントを失ったハミルトンは、すでに実質的なタイトル断念宣言をした。
「チャンピオンの可能性という意味では、もうどうしようもないだろうね。差がつきすぎてしまったよ」
3位のライコネンも、そのポジションとは裏腹に現実的にマシン性能を考えればタイトル挑戦が難しいことは承知している。
「もちろんチャンスはある。でも2007年の時(ライコネンは当時フェラーリで逆転タイトル獲得)とは違うよ。あの時は勝てるクルマがあったんだ。でも今の僕らのクルマは最速のクルマじゃない。可能性がなくなるまではあきらめないけど、勝つためにはまだ努力が必要だ」
だが5位のウェバーはあきらめてはいない。厳しい状況であることは認めるが、チームメイトのベッテルに対して援護役に回るつもりもない。
「僕にもまだ計算上はチャンスがある。だから自分がレースをリードしていたら誰にも優勝を譲る気はないよ。このポイント差を見れば、上位勢がリタイアでもしない限りは追いつくのは非常に難しいだろう。でも、絶対に不可能ということはないからね」
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