【F1】産みの苦しみ。可夢偉が成長途上のチームに怒った原因とは?
イギリスGPでは、17番手からスタートし、11位と苦しんだ小林可夢偉
ピットインしてきた可夢偉のマシンが、止まりきれずに待ち構えるピットクルーをなぎ倒す。イギリスGPの決勝も佳境に入ろうかという37周目に、そんな衝撃的な映像が飛び込んできた。
17番スタートから果敢にポジションを上げてミハエル・シューマッハと8位を争っていた可夢偉だったが、このタイムロスで入賞を逃すこととなってしまった。
「今日は完全に僕のミスだったんで、自分のミスでポイントが獲れなくて、本当にチームに申し訳ないです」
前日の予選では1時間半にわたって中断するほどの大雨。翌日の決勝は天候が回復したが、シルバーストンのピットレーンは非常にホコリっぽく汚れ、タイヤのグリップレベルが低下していた。そのせいでブレーキがきかず、フロントタイヤがロックして、ステアリングを切っても曲がらない状態に陥ってしまったのだ。
それほどまでに、可夢偉は"プッシュ"(攻めること)しなければならなかった。本来ならば悠々と上位グリッドを狙える速さがマシンにありながらも、17番グリッドという後方からのスタートになってしまったからだ。
予選後の可夢偉は、怒っていた。
Q2で敗退し12位に終わり、前戦のペナルティによって5グリッド降格となる。滅多にチーム批判を口にしない可夢偉だが、この日はさすがに怒りを露わにしていた。
「本当にバカと言うしかないですね。なんでこうなるんか、僕には分かりませんよ」
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