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【競馬予想】別定戦となった新潟記念は豪華メンバーが集結 充実の5歳牝馬に一発の期待

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

――夏の新潟開催もいよいよ最終週。フィナーレを飾る重賞は、サマー2000シリーズ第5戦のGIII新潟記念(8月31日/新潟・芝2000m)です。

大西直宏(以下、大西)昨年まではハンデ戦で行なわれ、"波乱含み"の重賞という認識でした。それが、今年から別定戦に変更。予想のうえでは、その条件変更が大きなポイントになると思いますし、これまでの傾向からも何かしらの変化が生じるのではないでしょうか。

――確かに過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気で勝ったのは2018年のブラストワンピースだけ。馬連や3連単では好配当が頻繁に飛び出しており、"荒れる"イメージが強いレースでした。そうした傾向にも変化が見られそうですが、まずは今年の出走メンバーをご覧になっての率直な印象を聞かせてください。

大西 例年に比べて、メンバー全体のレベルは明らかに高いと思います。年々夏の暑さが厳しくなっているなか、まだまだ残暑が厳しいこの時期に、秋の大舞台を見据えた強豪が多数エントリーしてきました。それはやはり、"ハンデ戦→別定戦"への変更が要因であることは間違いないでしょう。

――おっしゃるとおり、サマー2000シリーズのチャンピオンを目指す面々に加えて、無傷の3連勝中のエネルジコ(牡3歳)、GIヴィクトリアマイル(5月18日/東京・芝1600m)2着のクイーンズウォーク(牝4歳)、GI馬のブレイディヴェーグ(牝5歳)など、これまでにないほどの豪華メンバーが集結しました。

大西 そうした顔ぶれがそろったのは、開催時期と新潟・芝2000mという舞台であることも大きいと思います。ここを下半期の始動戦とすれば、GI天皇賞・秋(11月2日/東京・芝2000m)に向けては十分なレース間隔がとれますし、条件的にも同じ左回りの2000m戦ですからね。

 もともと天皇賞・秋の前哨戦としては、GIIオールカマー(9月21日/中山・芝2200m)や、GII毎日王冠(10月5日/東京・芝1800m)がありますが、コースや距離の違い、本番までの間隔といった点において、それらへの出走に二の足を踏んでいた陣営にとっては、このレースが"魅力的な選択肢"に映った、ということは想像に難しくありません。

――そういった実力馬の参戦事情も含めて、大西さんが中心視しているのはどのあたりでしょうか。

大西 最も注目しているのは、3戦3勝のエネルジコ。この馬の参戦には、非常に興味深いものを感じます。

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