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【競馬予想】弥生賞の注目はドゥラメンテ、キタサンブラック産駒 牝系や配合から出世レースを読み解く

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

【牝系や配合から見た注目馬は?】

 3月9日(日)、中山競馬場で3歳馬によるGⅡ弥生賞ディープインパクト記念(芝2000m)が行なわれる。

 昨年は6番人気のコスモキュランダが勝利し、のちにGⅠ皐月賞(中山・芝2000m)で2着。2023年の勝ち馬タスティエーラは2走後のGⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)を勝利し、2022年の勝ち馬アスクビクターモア、2021年の勝ち馬タイトルホルダーはともに秋のGⅠ菊花賞(京都・芝3000m)を勝利と、このレースの勝ち馬が後のGⅠ戦線で活躍することが多い。

昨年11月の新馬戦を勝利したアロヒアリイ photo by Sankei Visual昨年11月の新馬戦を勝利したアロヒアリイ photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

 さらに、2022年2着のドウデュースが日本ダービー、2021年2着のシュネルマイスターがGⅠNHKマイルC(東京・芝1600m)を勝利するなど、敗れた馬もその後に活躍することが目立つ。2着以下の馬の将来性も注目したいところだ。

 このレースを血統的視点から占っていこう。今回はシンプルに、牝系や配合の優れた馬を推していきたい。その点で、筆者が期待するのはアロヒアリイ(牡3歳、美浦・田中博康厩舎)だ。

 同馬の父ドゥラメンテは、今回と同じ舞台で行なわれた皐月賞、その次走の日本ダービーを勝利。産駒は、前述のタイトルホルダーが2021年に同レースを勝利しているほか、2022年にはドゥラエレーデが中山・芝2000mのGⅠホープフルSを勝利しており、このコースの重賞は好相性だ。

 ちなみに、アロヒアリイの「父ドゥラメンテ、母の父オルフェーヴル」という配合はドゥラエレーデと同じ。この配合はほかに、ドゥラエレーデの全妹マリアイリダータもいるが、3頭すべて勝ち上がっており、かなり相性のいいニックスと言える。

 アロヒアリイは牝系も優秀だ。伯父にGⅡ青葉賞(東京・芝2400m)を勝ったアドミラブルがいるほか、4代母バレークイーンから広がる一族には日本ダービー馬フサイチコンコルド、皐月賞馬のアンライバルドやヴィクトリーなど、クラシックホースが続出している。

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著者プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

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