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【競馬予想】GIエリザベス女王杯は特大万馬券も夢ではない――高額配当の使者はこの2頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 秋の女王決定戦、GIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)が11月10日に行なわれる。

「穴党にとって、特大万馬券も夢ではない、胸が躍るレースと言えるでしょう」

 そう語るのは、日刊スポーツの奥田隼人記者だ。

 確かに、エリザベス女王杯と言えば、サンドピアリスの単勝430倍強(1989年)や、11番人気のクィーンスプマンテと12番人気のテイエムプリキュアによるワンツーフィニッシュ(2009年)など、超ド級の大波乱が起こってきた歴史がある。近年でも、2021年に10番人気のアカイイトが勝利し、2着に7番人気のステラリア、3着に9番人気のクラヴェルが入って、3連単の配当が300万円超えという超万馬券が飛び出している。

 奥田記者は今年も、そういった大波乱があっても不思議ではないという。

「過去10年の成績を見ると、1番人気はわずか2勝。そのほか、2着が2回、3着も2回あることを考えるとまずまずと言えるかもしれませんが、その信頼度は決して高くはありません。そして今年、1番人気が予想されるのはレガレイラ(牝3歳)。スタートなど不安要素が多いです。

 おかげで、今年は栗東トレセンで取材しているのですが、各陣営からは『混戦』『どの馬にもチャンスがある』といった声をよく耳にします。ペースや展開次第では"エリザベス女王杯らしい"大荒れの可能性は大いにあるのではないでしょうか」

 そこで、奥田記者は波乱の立役者となる2頭の穴馬候補をピックアップした。1頭目は、昨年のレースで3着だったハーパー(牝4歳)だ。

「名門・友道康夫厩舎が送り出す素質馬。昨年は、GIIIクイーンC(東京・芝1600m)で重賞制覇を果たし、以降もGI桜花賞(阪神・芝1600m)4着、GIオークス(東京・芝2400m)2着、GI秋華賞(京都・芝2000m)3着と、牝馬三冠レースで安定した成績を残しました。

 古馬と初対戦となったエリザベス女王杯でも、勝ち馬からコンマ2秒差の3着と好走。年末には、現役トップクラスの牡馬も相手となるGI有馬記念(中山・芝2500m)にも挑戦。9着ながら勝ち馬からコンマ7秒差と、十分に評価できる内容でした。

 ただ、飛躍が期待された今年は、GI大阪杯(13着。3月31日/阪神・芝2000m)、GIヴィクトリアマイル(15着。5月12日/東京・芝1600m)と、春の2戦はふた桁着順の惨敗。友道調教師は『春は出来があまりよくなかった』と振り返っています。

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