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阪神JFは今年もハイレベルかつ熾烈な争い その行方も見えてくる「2歳牝馬ランキング」 (3ページ目)

  • text by Sportiva

 3位は、2戦2勝のアスコリピチェーノ。2戦目には、牡馬相手にGIII新潟2歳S(8月27日/新潟・芝1600m)を快勝した実力馬だ。

土屋真光氏(フリーライター)
「まだ素質だけで走っているような感じがありながら、デビューから無傷の2連勝。しっかり馬体重を増やして臨んだ新潟2歳Sでは、追い出しの反応がよく、さらにパワーがつけば、前受けでも競馬ができそうな印象を受けました。

 GIオークス(東京・芝2400m)まで見越した場合、距離適性には疑問がありますが、GI桜花賞(阪神・芝1600m)までなら、主役としてこの世代をけん引していってもおかしくありません」

 4位には、世代唯一の3勝馬コラソンビートが入った。前走のGII京王杯2歳S(11月4日/東京・芝1400m)では、牡馬相手にも1番人気に支持されて鮮やかな勝利を飾った。

木南氏
「1着ボンドガール、2着チェルヴィニアというハイレベルな新馬戦で3着に入線。その後の好成績も納得です。体形的には距離に限界があるように見えますが、血統的には融通が利きそうな感じがします」

 5位にランクインしたのは、レガレイラ(牝2歳/父スワーヴリチャード)。前走のオープン特別・アイビーS(10月21日/東京・芝1800m)では1番人気に推されながら3着に敗れたが、牝馬相手ならまだまだ見限れない。

吉田氏
「新馬戦(7月9日/函館・芝1800m)では、のちにGIII札幌2歳S(9月2日/札幌・芝1800m)を逃げきったセットアップ(牡2歳)を強烈な決め手で差しきり勝ち。2戦目のアイビーSでは好位で運んで、前をいく2頭を捕まえることができずに終わりましたが、上がり32秒7というタイムをマークした末脚は強烈でした。3着という結果はポジションと流れによるもので、悲観する内容ではなかったと思います。

 新種牡馬のスワーヴリチャードからは質の高い産駒が多く出ており、当馬もつなぎは通常で適度にクッションがあり、長くいい脚が使えるタイプ。回転は速めでも、ある程度ストライドが稼げるあたりは素質の高さによるものでしょう。2戦目で発馬に進境が見られ、折り合い面に不安がない点も強調材料です」

 昨年はこの時点で2位だったリバティアイランドが阪神JFを制して、一気に世代の頂点へと駆け上がっていった。はたして今年も、阪神JFから世代の主役となる存在が登場するのか、必見である。

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