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阪神JFは今年もハイレベルかつ熾烈な争い その行方も見えてくる「2歳牝馬ランキング」 (2ページ目)

  • text by Sportiva

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「木村哲也厩舎(美浦)のこの世代は牝馬が粒ぞろい。他にもガルサブランカ(牝2歳)、アルセナール(牝2歳)など良血馬がそろうなか、この馬の素質はかなりのものです。

 初戦の新馬戦(6月4日/東京・芝1600m)は逃げる形でボンドガール(牝2歳/父ダイワメジャー)に屈しましたが、2戦目の未勝利戦(8月12日/新潟・芝1800m)は2着に6馬身差の完勝。前走のアルテミスSも完璧な内容でした」

この記事に関連する写真を見る伊吹雅也氏(競馬評論家)
「11月26日終了時点(以下同)の本賞金は3740万円。JRAに所属する現2歳世代の牝馬としては、コラソンビート(牝2歳/父スワーヴリチャード)の6130万円、アスコリピチェーノ(牝2歳/父ダイワメジャー)の3820万円に次ぐ単独3位です。

 母のチェッキーノは、現役時代にオークスで2着となった実績のある馬。現3歳の半兄には日本ダービーで5着と健闘したノッキングポイントがいます。

 左トモに違和感が見られたとのことで、阪神JFは回避。いかにもこのレースが合っていそうなタイプだっただけに、残念です。ただ、母のチェッキーノも、半兄のノッキングポイントも、本格的によくなったのは3歳になってから。まだまだ伸びしろはあるはずですし、復帰を楽しみに待ちたいと思います」

 2位に入ったのは、ボンドガール。デビュー戦ではチェルヴィニアを破って、続くGIIIサウジアラビアロイヤルC(10月7日/東京・芝1600m)では牡馬相手に2着と奮闘した。チェルヴィニア同様、阪神JFは負傷で回避することになった。

伊吹氏
「一走あたりの賞金は1010万円で、JRAに所属する現2歳世代の牝馬としては単独5位。デビュー2戦目のサウジアラビアRCで2着に食い込んだ点は高く評価していいでしょう。

 母のコーステッドは、現役時代にアメリカで活躍。GIBCジュヴェナイルフィリーズターフ(アメリカ・芝1600m)で2着となった実績があります。また、半兄には今年の海外GIドバイターフ(UAE・芝1800m)で2着に入ったダノンベルーガがいます。

 近年の阪神JFでは、関東圏の競馬場を主戦場としてきた馬が強く、東京か、中山のレースにおいて"着順が3着以内、かつ4コーナー通過順が2番手以下"となった経験のある馬が2014年以降、8勝、2着9回、3着7回、着外35回(3着内率40.7%)と堅実です。この条件をクリアしているボンドガールはとても楽しみだったのですが、残念ながら右前肢打撲で出走を回避するとのこと。まずは無事に復帰してくれることを祈っています」

本誌競馬班
「チェルヴィニア、コラソンビートら好メンバーが集った新馬戦を快勝。2戦目のサウジアラビアRCでは牡馬相手に2着に敗れるも、2歳牝馬のなかではトップクラスの実力馬と見ます」

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