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予定どおりにはいかぬ「旅打ち」の合間、車窓から広がる日本海の美しさに涙 (2ページ目)

  • 新山藍朗●取材・文 text&photo by Niiyama Airo

 初日を経て、『青春18きっぷ』の旅には慣れていたとはいえ、その途方もない移動には少し頭を抱えた。さらに、その移動について調べてみると、『青春18きっぷ』が使えるのは会津若松から新潟県の直江津まで。その先は、各駅停車が走るJRの路線がないことがわかった。

 一難去って、また一難か......。

 直江津から金沢までは、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインと、あいの風とやま鉄道という2つの民営鉄道(第三セクター鉄道)を乗り継いで向かうことになる。その鉄道自体、乗るのはとても楽しみだが、乗車券は合わせて3780円。予算が限られているなか、この出費は痛い。

直江津からは、えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン、あいの風とやま鉄道を乗り継いで金沢へ直江津からは、えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン、あいの風とやま鉄道を乗り継いで金沢へこの記事に関連する写真を見る だが、ここは強気でいこう。そう「勝ちゃいい」のだ。

 金沢までの鉄道の旅は、長旅の疲れを忘れさせてくれるほど素晴らしかった。特に直江津を過ぎて、車窓からは美しい日本海が広がっていた。その風景は本当に感動的だった。

 青い海がただ広がっているだけの風景なのに、なぜか懐かしさに似た想いにとらわれた。不覚にも、ふと涙がこぼれそうになった。

 かつて、一攫千金を夢見た多くの男たちが北前船でこの海を渡った。スケールは全然違うけど、オレだって、目指すは一攫千金だ。

金沢初日の夜の晩餐「すべて、旨かった」金沢初日の夜の晩餐「すべて、旨かった」この記事に関連する写真を見る 金沢に到着し、ホテルにチェックイン。そのまま加賀百万石の城下町である"夜の街"に繰り出したい思いもあったが、さすがに長旅でぐったり。

 近くのスーパーに行って、地物づくしのお寿司と鯛のお刺身、金沢の地酒を購入。ホテルで"ひとり宴会"としゃれ込んだ。

(つづく)

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