皐月賞のヒントとなる「3歳牡馬ランキング」 前回より順位は激動...1位に急浮上したのは? (3ページ目)

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 4位は、10ポイントで2頭がランクインした。1頭目は、GII弥生賞(3月5日/中山・芝2000m)を制したタスティエーラ(牡3歳/父サトノクラウン)。父が果たせなかったクラシック獲りを狙う。

伊吹氏
「タスティエーラは、3月26日終了時点の一走あたり賞金が2233万円。JRAに所属する現3歳世代の牡馬としては、ドルチェモア(3667万円)、ベラジオオペラ(2390万円)、ソールオリエンス(2350万円)に次ぐ単独4位。前走の弥生賞や2走前のGIII共同通信杯は、それなりにハイレベルなメンバー構成でしたし、いずれも高く評価していい内容だったと思います。

 近年の皐月賞は、東京や中山の重賞で好走したことのある馬が優勢。また、出走数が5戦以上の馬は2018年以降、0勝、2着1回、3着0回、着外31回(3着内率3.1%)と苦戦していますから、キャリア3戦の本馬は素直に信頼していいのではないでしょうか」

 もう1頭は、タスティエーラを共同通信杯で下しているファントムシーフ(牡3歳/父ハービンジャー)。同馬はオープン特別の野路菊S(9月24日/中京・芝2000m)を勝って、GIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)で4着と奮闘。2歳時から安定した成績を残している素質馬だ。

木南氏
「共同通信杯の覇者ファントムシーフ。同レースの時計や勝ちっぷりなどに派手さはありませんでしたが、3着に退けたのが評判馬ダノンザタイガー。さらに、4着のタスティエーラが次走の弥生賞を勝利し、6着のシーズンリッチも続くGIII毎日杯(3月25日/阪神・芝1800m)を勝っているように、負かした相手のその後を見れば、このレースのレベルの高さがわかります。クラシックでは『この馬が中心になる』と言っても過言ではありません」

 今回も順位、顔ぶれがガラッと変わった3歳牡馬ランキング。ここでランク入りした馬以外にも、有力馬はまだまだたくさんいる。クラシックの行方は、まさしく"戦国模様"。まずは皐月賞でどんなレースが見られるのか、注目である。

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