阪急杯の注目は「芝1400mを12連戦中」のロードカナロア産駒。松永幹夫調教師のラスト重賞勝ちとなった日付・レースで再現なるか

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by 東京スポーツ/アフロ

 2月26日(日)、阪神競馬場で4歳以上馬によるGⅢ阪急杯(芝1400m)が行なわれる。

 過去の勝ち馬を見ると、2013年のロードカナロア、2014年のコパノリチャードなどが、阪急杯と次走のGⅠ高松宮記念を勝利。2021年の勝ち馬レシステンシアも高松宮記念でクビ差の2着に入っており、高松宮記念と関連性の高いレースとなっている。

 このレースを血統的観点から占ってみよう。2013年以降の阪神・芝1400mの種牡馬別成績を見ると、ダイワメジャーが33勝でトップ。以下はディープインパクト32勝、ロードカナロアが27勝と続く。4位のハーツクライ、ハービンジャーが10勝と勝利数に差があるため、ここまでが"阪神・芝1400m3強種牡馬"と言える。

 勝率では、215レースに出走して27勝のロードカナロアが12.6%で、ディープインパクト(10.5%)、ダイワメジャー(9.6%)を上回っているため、今回はロードカナロア産駒にスポットを当てていこう。

 ロードカナロア産駒の阪神・芝1400mの重賞成績は、昨年の勝ち馬であるダイアトニックが3勝しているほか、サブライムアンセムが昨年のGⅡフィリーズレビュー、イベリスが2021年のGⅢ京都牝馬Sを勝つなど5勝。昨年はダイアトニックが阪急杯、GⅡスワンS、GⅡ阪神Cを、サブライムアンセムがフィリーズレビューを制し、ファンタジーS、京都牝馬S以外の4レースをロードカナロア産駒が勝利したことになる。

 今年は2頭のロードカナロア産駒が登録を行なっているが、その中からルプリュフォール(セン7歳、栗東・松永幹夫厩舎)を推したい。

 同馬は、昨年の勝ち馬ダイアトニックと同じ「母の父サンデーサイレンス」という血統で、鹿毛の7歳馬という点も共通している。祖母シャンクシーは、GⅢアスタルテ賞などフランスで重賞を2勝した活躍馬。その産駒で、ルプリュフォールの叔父にあたるオリービンは2013年のこのレース3着馬でもある。

 ルプリュフォールはすでに、このコースでの実績が十分。昨年の斑鳩S(3勝クラス)、2021年の2勝クラスと2勝を挙げている。2021年の2月以降、12戦連続で1400mに出走し、昨年8月には新潟の朱鷺Sを勝利。昨年10月に阪神で行なわれたスワンSでは11番人気だったが、4角16番手から上がり3Fをメンバー中最速タイの33秒5という怒濤の追い込みを見せ、勝ったダイアトニックから0秒2差、先週のGⅢ京都牝馬Sを勝ったララクリスティーヌ(2着)とアタマ差の接戦で3着に入った。

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