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阪急杯の注目は「芝1400mを12連戦中」のロードカナロア産駒。松永幹夫調教師のラスト重賞勝ちとなった日付・レースで再現なるか (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by 東京スポーツ/アフロ

 続く前走の阪神Cは13着と大敗したが、ダッシュがつかず最後方からの追走になった上に、直線では前が開かずに脚を余らせてしまった。展開のアヤであり、力負けではないので今回も有力視していいだろう。

 ちなみに、管理する松永幹夫調教師はGⅠ6勝の名騎手だったが、2006年2月26日、騎手としての引退の日に11番人気のブルーショットガンに騎乗し、最後に重賞を勝利したのがこの阪急杯だった。松永幹夫調教師の管理馬は、過去にフラガラッハが2011年に3着に入っているが、2月26日の阪急杯に管理馬が出走するのは初めてなだけに注目したい。

 もう1頭はアグリ(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)を推す。同馬の父カラヴァッジオは、愛GⅠフィーニクスS、英GⅠコモンウェルスCと芝6F(約1200m)のGⅠを2勝したスプリンター。初年度の産駒は2021年にデビューし、仏GⅠジャンプラ賞(芝1400m)を勝ったテネブリズムなどを出している。

 アグリ自身、1400mでは3戦2勝と好成績。3連勝でここに臨むが、直近の2走が阪神・芝1400mでのレースだった。前走の六甲アイランドS(3勝クラス)は2番手追走から、直線では一旦4馬身ほど抜け出す余裕たっぷりの完勝。勝ちタイムは1分20秒3と、翌週のGⅡ阪神Cより0秒1だけ遅い優秀なものだった。重賞は初出走となるが、3連勝の勢いに乗って一気に重賞ウィナーになる可能性はある。

 以上、今年の阪急杯はロードカナロア産駒ルプリュフォール、カラヴァッジオ産駒アグリの2頭に期待する。

著者プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

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