堤礼実アナが選ぶ2022年ベストレース。「これ以上の名勝負が今後見られるのか? と思うほど衝撃的な一戦」 (3ページ目)

  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

 1位は、天皇賞・秋です。これについては、多くの競馬ファンも納得の、「2022年ベストレース」と言っていいレースではないでしょうか。

 逃げるパンサラッサと追うイクイノックスの最後の叩き合いは、最後の最後までどちらが勝つのかわからないほど、手に汗握る大接戦。差し切ったイクイノックスはもちろんのこと、逃げ粘ったパンサラッサもまた、間違いなくこのレースの主役でした。

 以前も触れましたが、パンサラッサの前半1000mの通過タイムは、1998年の天皇賞・秋で逃げたサイレンススズカと同タイム。結局、25年前のサイレンススズカはレース途中で競走中止となってしまうわけですが、もしも最後まで無事に走っていたら、どんな結果になっていたのか。そんな競馬ファンの永遠の疑問に、パンサラッサが答えてくれたような気がします。

 最終コーナーの手前でも、逃げるパンサラッサと2着以下の馬との間には10馬身以上の差がありました。すでに結果を知っている今、レース映像を見直しても「本当にこの差を逆転することができるの?」と思ってしまうくらいですから、これを生で見ていた時は、ただただ「とんでもないものを見てしまった!」という思いでした。

 これから先も日本の競馬界では数多くのレースが行なわれていきますが、これ以上の名勝負が今後出てくるのかな?――決して大げさではなく、そんなふうに思ってしまうくらい、私にとっては衝撃的なレースでした。文句なしの2022年ベストレースです。

 以上が昨年行なわれたレースのなかから選んだベスト3ですが、正直なところ、選ぶにあたってあまり迷うことはありませんでした。それほど、ここに挙げた3レースが印象的であり、衝撃的だったということでしょう。

 そうは言っても、せっかく昨年一年間のレースを振り返るのだから、「このレースにも触れたいな」「これもすごくいいレースだったよな」と思うものがたくさんあったのは事実。選ぶことが難しいというより、悩ましかったです。

 ともあれ、こうした機会を得て「2022年もまた、いくつもの素敵なレースを堪能できた一年だったんだな」と実感することができました。

Profile
堤 礼実(つつみ・れいみ) 2016年フジテレビ入社。
1993年11月23日生まれ、米国カリフォルニア州サンノゼ出身。
血液型:O型。趣味:ミュージカル鑑賞、ダンス。
好きなもの:東宝ミュージカル、宝塚歌劇、ハプスブルク家、
パクチー、チーズ。
モットー:「一瞬一瞬を大切に」「意志のあるところに道はある」

『みんなのKEIBA』(毎週日曜・午後3時00分~)
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