東海Sは1番人気の信頼度が高いレース。それでも穴党記者が注目するのは末脚自慢の伏兵2頭 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「昨年は2走しかしていませんが、GIIIプロキオンS(7月10日/小倉・ダート1700m)で4着、GIIIエルムS(8月7日/札幌・ダート1700m)では5着。ともに馬券圏内には届きませんでしたが、いずれも勝ち馬とは差のないレースを見せました。

 とりわけ2走前のプロキオンSは、目の外傷によって約1年1カ月というブランク明け。それを考えれば、十分に評価できる結果だったと思います。前走のエルムSにしても、先行有利の展開で脚を余していました。敗因がはっきりしている分、巻き返しへの期待が膨らみます」

 ロードレガリスは明け8歳となるが、その走りからはまだまだ衰えは感じられない。

「昨年の2戦でも、ともにメンバー最速の上がりをマーク。重賞でも最上位の末脚を繰り出してきたことを見逃してはいけません。それに、勝負どころで少しズブさを見せるタイプゆえ、小倉や札幌のような小回りコースよりも、ノビノビと走れる中京向きなのは確かです。

 今回手綱をとるのは、昨年のこのレースで人気薄のスワーヴアラミスを勝利に導いた松田大作騎手。末脚を炸裂させての激走を見込んでいます」

 大野記者が推奨するもう1頭は、スマッシングハーツ(牡7歳)だ。

「昨秋のオープン特別・グリーンチャンネルC(10月10日/東京・ダート1600m)と、GIII武蔵野S(11月12日/東京・ダート1600m)は、2戦とも芝スタートのダート戦で行き脚がつかず、後方からのレースを強いられて、ともに4着止まりといった感じでした。

 前走のGIチャンピオンズC(7着。12月4日/中京・ダート1800m)は、オールダートのコースで好位置をとれましたが、さすがにGI戦。結果的には、相手が悪かったという一戦でした。

 そして今回は、その前走と同じ舞台。中団ぐらいに位置することは可能でしょうし、メンバーレベルが一枚落ちるGII戦なら、脚も十分にたまる計算です。

 鞍上の鮫島克駿騎手は強気にさばく競馬を得意とするジョッキー。スムーズに運べるようなら、ゴール前での強襲があっても驚けません」

 全7勝はすべて左回り。中京でも2勝を挙げている。相手が一気にラクになる今回、スマッシングハーツの大駆けがあってもおかしくない。

 確たる主役不在のダート重賞。末脚秘めるロードレガリスとスマッシングハーツの一発があるのか、注目である。

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