ホープフルSで問われるのは現時点での完成度。穴党記者は舞台経験ある馬とレース巧者の一発に期待 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

ホープフルSでの勝ち負けが期待されるシーウィザードホープフルSでの勝ち負けが期待されるシーウィザードこの記事に関連する写真を見る「前走でオープン特別の芙蓉S(10月1日/中山・芝2000m)を勝ったシーウィザード(牡2歳)です。同レースの勝ち時計は2分4秒4と、ミッキーカプチーノの勝ち時計より5秒以上遅かったのですが、決して侮れません。

 というのも、3戦連続で手綱をとっている浜中俊騎手がレース後、『(陣営から)好位で我慢する競馬をオーダーされた。流れが遅くて、我慢するのに時間はかかったけど、途中から折り合えた。着差以上の完勝だと思う』と語っていたように、時計では表せない強さを見せたからです。

 2走前のGIII新潟2歳S(3着。8月28日/新潟・芝1600m)から2ハロンの距離延長となった同レース。遅い流れであっても、先を見据えてあえて控える競馬を選んだ。7頭立てで、前半1000mの通過タイムが65秒1という超スローペース。勝つだけなら、新馬戦同様に逃げを打っていたはずですが、かかりつつも、最終的に馬も納得して道中3番手に収まってレースを運べたことは、今回につながるはずです。

 最後も外を回って、上がりは34秒6とメンバー最速をマーク。この脚からも、道中で余力を残せていたことがわかります。

 1週前の追い切り後には、同馬を管理する鹿戸雄一調教師が『落ち着きが出て、リラックスして走れている。流れに乗れれば、チャンスはある』とコメント。GIのペースとなれば、より競馬をしやすくなるでしょうから、前走で学んだ好位差しの形が再度実現できれば、上位進出も夢ではありません」

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