躍進・木村厩舎が送り出す注目の若駒アルメリア。「フットワークが上質」とスタッフ絶賛の逸材

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2022年版)
第30回:アルメリア

 今年の3歳勢のうち、GI皐月賞、GI日本ダービーとともに2着と好走し、秋になってGI天皇賞・秋を制したイクイノックス、そして皐月賞馬のジオグリフといった活躍馬が所属する美浦トレセンの木村哲也厩舎。近年、躍進著しい同厩舎からは、今年も楽しみな若駒が次々にデビューしているが、これから初陣を迎える素質馬もまだまだいる。

 アルメリア(牝2歳/父ハーツクライ)もその1頭である。

木村哲也厩舎期待の素質馬アルメリア木村哲也厩舎期待の素質馬アルメリアこの記事に関連する写真を見る 同馬が注目されるのは、母が現役時代に重賞戦線で活躍したアルビアーノだからだ。彼女は2015年1月、3歳になってからデビュー。新馬戦、500万下(現1勝クラス)と連勝すると、続くGIIIフラワーC(中山・芝1800m)も悠々と逃げきって、3連勝で重賞制覇を決めた。

 その後は、強豪牡馬が相手となるGINHKマイルC(東京・芝1600m)に挑戦。道中2番手を追走し、直線に入ってから満を持して抜け出す堂々としたレースぶりを披露した。最後はクラリティスカイにかわされてしまったものの、GIの大舞台でも2着と善戦してポテンシャルの高さを示した。

 以降も重賞戦線で奮闘し、秋には歴戦の古馬相手にGIIスワンS(京都・芝1400m)を快勝。GIマイルCS(京都・芝1600m)でも、モーリス、イスラボニータといったGI馬と熾烈な争いを見せて5着と健闘した。

 4歳になってからも、GI高松宮記念(中京・芝1200m)で3着と好走。結局、GIタイトルは手にできなかったが、スプリント、マイル戦線で名を馳せた名牝の一頭だった。

 そんなアルビアーノの子として、話題を集めているのがアルメリア。すでにトレセンでじっくりと乗り込まれているが、厩舎スタッフの感触はかなりいいという。その様子を関東競馬専門紙のトラックマンが伝える。

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