札幌記念に豪華メンバーが集結。穴党記者が夢見るのは舞台合う実績馬2頭の逃走劇 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

札幌記念での勝ち負けが期待されるパンサラッサ札幌記念での勝ち負けが期待されるパンサラッサこの記事に関連する写真を見る ただ、先にも触れているが、今回はGII金鯱賞(3月13日/中京・芝2000m)で、マイペースの逃げでコースレコードを叩き出したジャックドールもいる。パンサラッサが武器とする、肉を斬らせて骨を断つかのようなハイペースの逃げが"共倒れ"といった危険を招く心配はないのだろうか。その点について、太田記者はこう語る。

「確かに、当初は強力な同型馬ジャクドールがいて、展開が厳しくなることも予想されていました。しかし、そのジャックドール陣営は、今後も見据えてハナにはこだわらない様子。パンサラッサにとっては、望みどおりの単騎逃げが叶うはずです。

 かつては、ふだんからテンションが高い馬でしたが、函館では落ち着いて調整ができました。逃げ粘りが十分に期待できます」

 太田記者はもう1頭、「大穴なら」と言ってパンサラッサと同じ矢作厩舎のユニコーンライオン(牡6歳)を推奨する。

「前走のGIIIプロキオンS(7月10日/小倉・ダート1700m)では大差をつけられての最下位でしたが、1年以上の休み明け。さらに実績のないダート戦でしたから、度外視していいでしょう。もともと叩き良化型で、涼しい北海道に来てからの状態は明らかに上向きです。

 昨春には、GIII鳴尾記念(中京・芝2000m)を8番人気で完勝し、続く宝塚記念でも7番人気で2着と奮闘。周囲の見立て以上に走れる底力があります。

 当時もそうでしたが、残り800mぐらいから加速して、そのスピードを長く持続できるのが、ストロングポイント。僚馬パンサラッサを前に見ながら先行し、小回りコースで持ち前のロングスパートが発揮できれば、楽しみが膨らみます」

 北の大地で行なわれる大一番。地力を秘めた前を行く2頭の大駆けに、期待してみるのも悪くない。

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