函館記念はふた桁人気馬でも侮れない「荒れる一戦」。穴党記者はハンデ魅力の3頭に注目

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

「サマー2000シリーズ」第2戦のGIII函館記念(函館・芝2000m)が7月17日に行なわれる。

"荒れる"ハンデ戦として知られる同レース。過去10年の結果を振り返ってみても、3連単は2020年の300万円超えを筆頭に10万円超えの配当が8度も出ている。なにしろ、1番人気は過去10年でわずか1勝。他は勝ち星どころか、馬券圏内(3着以内)にも入っていないのだから、波乱の連続となるのも当然だろう。

 しかも、日刊スポーツの木南友輔記者が「毎年、かなりの人気薄が馬券に絡んでくるレース」と話すとおり、ふた桁人気馬がしばしば台頭するのもこのレースの特徴のひとつ。昨年も2着に14番人気のアイスバブル、3着に12番人気のバイオスパークが飛び込んできた。

 さて、今年はどうか。まず、重賞戦線で善戦を続けているサンレイポケット(牡7歳)の人気が予想されるが、木南記者は同馬のここでの好走については疑いの目を向ける。

「サンレイポケットは、昨秋のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)4着、続くGIジャパンC(東京・芝2400m)でも4着と奮闘。ここでは実績的に抜けた存在で、個人的にも好きな馬です。

 しかしながら、GI宝塚記念(6月26日/阪神・芝2200m)を除外され、今回は57.5kgというトップハンデで初の北海道シリーズに臨むことに。予定どおりの臨戦ではなく、初の函館でもあり、絶対的な存在とは言えません。さらに1番人気が濃厚というのは、このレースの歴史を踏まえても、条件的に厳しいのかなと思っています」

 では、どんな馬が狙い目となるのか。木南記者は「ハンデ戦ですので、やはり各馬のハンデをしっかり見て決めたいですね」と言う。実際、過去10年で馬券圏内に入った30頭にうち、19頭が前走から斤量が減っている。

 そこで、木南記者は昨年も人気薄で激走を果たした馬に目を向ける。

「オッと思うのは、ハンデ54kgのアイスバブル(牡7歳)です。昨年は55kgを背負って2着に入った馬。それが1年経って、ハンデ1kg減というのは魅力的に映ります」

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