波乱が多い函館記念で狙い目の2頭。近走はイマイチも血統的に激走が期待できる
7月17日、函館競馬場で3歳以上馬によるGⅢ函館記念(芝2000m)が行なわれる。
このレースはハンデ戦ということもあり、波乱の結果に終わることが多い。特に2020年は15番人気→13番人気→3番人気の決着で3連単は343万2870円の大波乱。2017年にも3連単91万5320円と、3連単は過去5年で4回、20万円を超える配当となっている。そんなレースを血統的視点で分析していきたい。
近年、このレースで穴を開けた馬の血統を見ると、昨年の14番人気2着のアイスバブル(父ディープインパクト)、同12番人気3着のバイオスパーク(父オルフェーヴル)、2020年の15番人気1着のアドマイヤジャスタ(父ジャスタウェイ)、同13番人気2着のドゥオーモ(父ディープインパクト)、2019年9番人気2着のマイネルファンロン(父ステイゴールド)と、サンデーサイレンス系クラシックタイプのトップサイアーの産駒が多い。
今年のレースに出走する同タイプの血統馬から、筆者が推すのはアイスバブル(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
昨年の函館記念で14番人気ながら2着に入ったアイスバブルこの記事に関連する写真を見る 前述のように昨年の2着馬だが、そのレース以降は8戦して5着が最高と一度も馬券に絡んでいない。ただ、昨年の函館記念も6戦連続で掲示板を外していた中での出走だっただけに、近走の成績は気にしなくていいタイプだ。前走の巴賞(函館・芝1800m)は勝ち馬から0秒7差の10着と敗れたが、59kgと重い斤量を背負っていたのに加え、時計のかかる馬場状態になっていたのが敗因だった。
昨年の函館記念は勝ちタイム1分58秒7と、9年ぶりに1分59秒を切る速い時計の決着になったのが好走につながった。そして今年は、昨年より1kg軽いハンデとなる54kgで出走できるのも大きな強みとなる。
アイスバブルは祖母の兄にGⅠのNHKマイルCやJCダートを勝ったクロフネ、おじおばにGⅡスプリングSのマウントロブソン、GⅢクイーンCのミヤマザクラなどがいる血統。ダービー馬ワグネリアンや、秋華賞のアカイトリノムスメなどと同じ「父ディープインパクト×母の父キングカメハメハ」という配合でもあり、血統レベルは相当高い。
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