宝塚記念に豪華メンバーが集結。穴党記者はタイプの違う2頭に高配当の夢を託す

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 今年上半期の総決算となるGI宝塚記念(阪神・芝2200m)が6月26日に行なわれる。

「春のグランプリ」と称されるとおり、今年も現役トップクラスの実力馬が集結。例年と違わず、見応えのあるレースが繰り広げられそうだ。

 馬券的には「秋のグランプリ」であるGI有馬記念と同様、その年を代表する人気馬が圧倒的な強さを見せる年もあるが、人気の盲点となった実力馬の台頭も頻繁に見られ、比較的波乱の多いレースと言える。

 過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気は3勝、2着2回、3着1回と決して盤石とは言えない。一方で、6番人気以下の伏兵が毎年のように馬券に絡んでいて、3連単はすべて万馬券。10万円を超える高配当もしばしば生まれている。

 はたして、今年はどうか。

 馬券の検討においてひとつポイントになるのは、今回の阪神開催がわずか2週間の短期集中開催であること。デイリー馬三郎の吉田順一記者がその点についてこう解説する。

「今年最初の阪神開催は第1回、第2回と連続して行なわれ、2月中旬から12週にわたるロングラン開催でした。その後、中京競馬場での6週開催を挟んで、今回2週間だけ行なわれる第3回開催のために戻ってきましたが、その間の馬場作業では部分的な芝の張り替えなどはなく、エアレーションのみ。それだけ馬場のコンディションがいい、ということでしょう。

 実際、開幕週は凸凹がほとんどありませんでした。2週しか施行されないのがもったいないぐらいの状態です。エアレーション作業の効果もあるのか、クッション値はそれほど上がらなかったイメージですが、芝の塊が飛ぶようなことはなく、路盤はかなりしっかりしていることは確かです」

 となれば、レース直前にまとまった雨さえ降らなければ、開幕週と同じく絶好の良馬場で行なわれそうだ。続けて吉田記者は、そうした馬場状態にあって優位となる馬のタイプについても語る。

「ロスのないレース運びができるかどうかが重要。特に内回りの一戦であることを考えると、内枠に入った馬、前に行ける馬が優勢と言えるでしょう。外枠に入った馬が来るとしたら、力上位のうえ、スムーズに先行できるかどうか。

 阪神・内回りの芝2000mや芝2200mは消耗戦になりやすいのですが、そこはあくまでも展開ひとつ。前に行く馬が少しでもラップを緩められて、折り合ってレースを運ぶことができれば、差し・追い込み馬が上位に来るのは難しいでしょうね」

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