東京新聞杯は人気の盲点となっている「上がり馬」と「反撃ある実力馬」に注意せよ (2ページ目)
昨夏の三面川特別では直線一気を決めたエイシンチラーこの記事に関連する写真を見る そうして、坂本記者が最初に名前を挙げたのは上がり馬タイプの4歳馬だ。
「エイシンチラー(牝4歳)です。同馬は昨夏に本格化の兆しを見せて、2走前のGIII紫苑S(9月11日/中山・芝2000m)こそ大敗(14着)を喫しましたが、前走の3勝クラス・若潮S(1月9日/中山・芝1600m)を快勝してオープン入り。昨年の覇者カラテと同じく、その勢いは見逃せません。
特に現地で取材していた昨夏の2勝クラス・三面川特別(8月15日/新潟・芝1800m)では、4角10番手から33秒1というメンバー最速の上がりをマークして直線一気の勝利。その圧巻の勝ちっぷりを見て、『秋の新星候補だ!』と記者席から慌てて取材に走ったことを覚えています。実際、同馬を管理する田中剛調教師も『集中して気持ちが入った時の破壊力はすごい』と興奮冷めやらぬ様子でした」
だが、直後の紫苑Sは14着と惨敗。その結果をどう見るかだが、坂本記者は「気にする必要はない」と言う。
「紫苑Sは夏に2戦した疲れがあったかもしれません。距離も少し長かった印象があります。それに、以降は休養をとって、明け4歳となった今はさらなる成長が見込めます。
いかにも東京向きな、長く脚を使えるタイプで、斤量54kgというのも魅力です。前走は好位から抜け出す競馬で新味を見せましたし、心身ともに充実している今なら、一発あっても不思議ではありません。楽しみです」
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