東京新聞杯は人気の盲点となっている「上がり馬」と「反撃ある実力馬」に注意せよ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 古馬のマイル重賞、GIII東京新聞杯(東京・芝1600m)が2月6日に行なわれる。

 紛れの少ない東京のマイル戦、しかも別定戦となれば、荒れるイメージはない。しかし、過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は1勝、3着2回とさっぱり。3連単では好配当が続出している。昨年も25万円超えの高配当となった。

「昨年は5番人気のカラテ(牡6歳。当時5歳)が勝利。2連勝中の"上がり馬"で、その勢いに乗って見事に重賞初制覇を飾りました。

 そして、12番人気ながら2着に突っ込んできたのが、カテドラル(牡6歳。当時5歳)。前走のオープン特別・キャピタルS(東京・1600m)では先行策が裏目に出て9着(2番人気)と大敗を喫しましたが、そこから鮮やかな巻き返しを見せました。

 カテドラルは、3歳時にGIIIアーリントンC(阪神・芝1600m)で2着、GINHKマイルC(東京・芝1600m)で3着など、もともと重賞やGIでも好走していた実力派。秘める力を出しきれたからこその好走でした」

 そう言って、昨年のレースを改めて振り返ったのはスポーツ報知の坂本達洋記者。ということは、今年もそういったタイプが狙い目となるのだろうか。

「う~ん......、今年は例に挙げた2頭とぴったりハマるタイプはいないんですよね。それでも、似たような経歴の馬はいるので、昨年同様"条件戦を勝ち上がって勢いに乗る上がり馬"か"不完全燃焼に終わった前走から反撃が見込める実力馬"という2パターンから穴馬候補をピックアップしたいと思います。

 もちろん、人気を集めそうなファインルージュ(牝4歳)やカラテも実績面から無視はできませんが、冬場の重賞だけあって、そういった馬の大目標はまだ先。その意味でも、とりわけ上がり馬、『ここで賞金加算を』といった陣営のほうに食指が動きますね。そのなかでも、イルーシヴパンサー(牡4歳)は魅力的な上がり馬ですが、そこそこ人気を集めそうなので、もうひとひねりしてみたいです」

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