アメリカジョッキークラブCは、ディープ産駒よりコース適性が高そうな2頭をチェック
1月23日、中山競馬場で4歳以上によるGⅡアメリカジョッキークラブC(芝2200m)が行なわれる。
このレースは今年最初に行なわれる別定の芝古馬重賞で、主にGⅠ大阪杯(阪神/芝2000m)やGⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)などの中距離GⅠ戦線を目指す馬たちが出走してくる。今回は血統面から、このレースに合いそうな馬を探していこう。
過去約10年の中山/芝2200mの種牡馬別成績を見ると、勝利数ではディープインパクトが23勝、ステイゴールドが20勝と続くが、出走数こそ少ないものの高勝率なのがエピファネイアだ。初年度産駒が5歳を迎えたばかりで、出走数はディープインパクトの161に対して20と少ない。それでも4勝、2着1回で勝率20%、連対率は25%。勝率に関してはディープインパクトの14.3%を大きく上回っている。
実際、昨年の同レース勝ち馬はエピファネイア産駒のアリストテレスだった。2200mではないが、昨年の年度代表馬エフフォーリアがGⅠ皐月賞(中山/芝2000m)、GⅠ有馬記念(中山/芝2500m)を勝利しているように、エピファネイア産駒は中山の芝コースと全体的に好相性だ。
今年はエピファネイア産駒からオーソクレース(牡4歳/美浦・久保田貴士厩舎)が出走を予定している。
前走の菊花賞で2着に入ったオーソクレースこの記事に関連する写真を見る 同馬は2020年の8月のデビューから2連勝でLアイビーS(東京/芝1800m)を勝利し、GⅠホープフルS(中山/芝2000m)で2着。骨折のため春のクラシックには出走できなかったものの秋に復帰し、今回と同じ舞台で行なわれたGⅡセントライト記念(中山/芝2200m)で3着になったあと、GⅠ菊花賞(阪神/芝3000m)で2着に入ってここに臨む。
昨年の勝ち馬アリストテレスとは、「菊花賞2着からの参戦」「騎手がルメール」「父エピファネイアだけでなく母の父ディープインパクトも同じ」という共通点がある。さらに血統を見ると、母マリアライトがGⅠエリザベス女王杯(京都/芝2200m)、GⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)と、芝2200mのGⅠレースを2勝している"2200mのスペシャリスト"とも言える存在。父の産駒のコース実績と合わせて考えると、このレースとの相性は極めて高い血統馬だ。
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