2021.09.30

秋のGⅠ初戦・スプリンターズSは、「父仔」「母仔」制覇がかかる2頭に注目

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Kyodo News

 10月3日、中山競馬場でGⅠスプリンターズS(芝1200m)が行なわれる。

 このレースは「秋のGⅠ」の第1戦。昨年はグランアレグリアが強烈な末脚を繰り出して差し切り、続くGⅠマイルチャンピオンシップも制している。今年は、GⅠ香港スプリントとGⅠ高松宮記念を勝ったダノンスマッシュ、2019年のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったレシステンシア、昨年の高松宮記念を勝ったモズスーパーフレアと、3頭のGⅠ馬が出走予定。ハイレベルな争いが予想される。

 スプリンターズSの血統的傾向として挙げられるのが、ミスタープロスペクター系の好成績。過去5年の勝ち馬5頭のうち4頭、連対馬10頭のうち7頭、3着以内馬15頭のうち10頭がミスタープロスペクターの直系で、15頭中13頭が5代内にこの血を持っていた。昨年の勝ち馬グランアレグリアはディープインパクト産駒だが、母タピッツフライがミスタープロスペクターの4・5×5のクロスの持ち主で、大きな影響を受けていた。

 今年はロードカナロア産駒のダノンスマッシュ、ファストフォース、ロードアクア、スペイツタウン産駒のモズスーパーフレアの4頭がミスタープロスペクター系。この中では、やはり実績ナンバーワンのダノンスマッシュ(牡6歳/栗東・安田隆行厩舎)は軽視できない。

高松宮記念を制したダノンスマッシュ高松宮記念を制したダノンスマッシュ この記事に関連する写真を見る  4月の香港GⅠチェアマンズスプリントプライズ(芝1200m)で6着になって以来約5カ月ぶりの実戦となるが、今年の高松宮記念も約3カ月半ぶりの実戦で快勝と、休み明けは苦にしないタイプ。同レースでは重馬場も克服しており、馬場状態にも左右されない頼もしい存在だ。

 スプリンターズSには2019年、昨年と2年連続で出走し、2019年が勝ち馬タワーオブロンドンから0秒1差の3着、昨年がグランアレグリアから2馬身差の2着。特に昨年は強い内容だった。勝ったグランアレグリア、3着のアウィルアウェイは4コーナーで15番手、16番手と、前半は脚を溜める戦法で差してきた。しかしダノンスマッシュは、前半3F32秒8、1000m通過56秒2のハイペースを4番手追走から2着に食い込んでいる。