マイラーズCで新マイル王が誕生か。候補はキングカメハメハ産駒の2頭だ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 4月25日、阪神競馬場でGⅡマイラーズC(芝1600m)が行なわれる。

 このレースは、6月6日に開催されるGⅠ安田記念(東京/芝1600m)の前哨戦的な意味合いがあるレースで、2019年4着のインディチャンプ、2018年2着のモズアスコットなどが、同年の安田記念を勝利している。勝ち馬だけでなく、敗れた馬のレース内容もしっかり見ておくべきレースだ。

 過去4年の中では、2020年のインディチャンプ(GⅠ安田記念、GⅠマイルチャンピオンシップ)、2019年のダノンプレミアム(GⅠ朝日杯フューチュリティS)、2017年のイスラボニータ(GⅠ皐月賞)と、勝ち馬のうち3頭がマイラーズCまでにGⅠを勝利していた。だが、今年はGⅠ馬の出走がないため、"新星"の誕生が期待される。

"新星"というテーマにもっとも相応しいと思われる存在は、エアロロノア(牡4歳/栗東・笹田和秀厩舎)だ。

前走の武庫川Sを勝利したエアロロノア前走の武庫川Sを勝利したエアロロノア 同馬は、昨年12月の1勝クラス(阪神/芝1800m)から3連勝中。前走の武庫川S(3勝クラス、阪神/芝1600m)は、上がり3F33秒1の鋭い末脚で鮮やかに差し切り、今年の「阪神/芝1600m」では3番目となる1分32秒1の好時計で走破している。今回のマイラーズCが、通算11戦目にして初の重賞レースになるが、今年のメンバーなら上位に食い込めるチャンスがありそうだ。

 父は名種牡馬のキングカメハメハ。産駒のホウオウアマゾン(牡3歳)は、このマイラーズCと同じ「阪神/芝1600m」で行なわれた4月17日のGⅢアーリントンCを勝利している。その他のキングカメハメハ産駒も、2015年朝日杯フューチュリティSのリオンディーズ、2015年桜花賞のレッツゴードンキ、2010年桜花賞のアパパネなど、阪神/芝1600m戦でのGⅠ勝利があり、相性のいいコースと言える。

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