「これは走る」と陣営。レシステンシアの弟グラティアスがクラシックへ (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

「グラティアスは入厩した当初から馬っぷりがよく、調教の動きからも『これは走る』と陣営は確信したそうです。ただ、調教では少し引っかかる面があり、姉もマイル戦線で活躍していたことから、距離をこなせるか、半信半疑な部分もあったみたいですね。

 それでも、初陣、2戦目の京成杯と2000m戦に臨んで難なく勝利。かかるような素振りも見せず、レースにもしっかり対応していました。陣営にとっては『うれしい誤算』だったようです」

 このあとは、トライアルを使わずにクラシック初戦となるGI皐月賞(4月18日/中山・芝2000m)に直行するという。大一番に向けて、陣営の手応えはどれほどのものなのか。前述のトラックマンが続ける。

「調教もやればやるほど、動くとのこと。クラシックでも『通用する可能性はある』と話していました。とはいえ、陣営は今も距離への不安を抱いているようです。さらに、多頭数で揉まれる競馬を経験していないので、そういった展開になった時、かかり癖が表面化しないか、心配していました」

 不安を漏らす陣営だが、課題修正には十分な時間がある。はたして、グラティアスは姉レシステンシアに続いてクラシックで存在感を示すのか。本番での走りに注目したい。

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