牝馬戦線の新星ファインルージュ。スタッフの度肝を抜いた「成長力」
2021年クラシック候補たち
第5回:ファインルージュ
今年の3歳牝馬の勢力図を見ると、昨年の2歳GI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)で上位争いを演じた馬たちが有力馬として注目を集めている。しかしその後、年明けの重賞で結果を出して脚光を浴び始めている馬もいる。
美浦トレセンの木村哲也厩舎に所属するファインルージュ(牝3歳/父キズナ)もその1頭である。
フェアリーSを快勝したファインルージュ 昨年8月のデビュー戦(新潟・芝1200m)では、スムーズさを欠いて勝ち馬からクビ差の2着に敗れたものの、続く未勝利戦(東京・芝1400m)では2馬身差をつける快勝で初白星を飾った。
このレースでも直線で前が壁になり、追い出しを我慢する展開となったが、インコースを突いて鋭い伸び脚を披露。着差以上の強さを見せた。
続く3戦目に挑んだのが、年明けのGIIIフェアリーS(1月11日/中山・芝1600m)。道中は中団やや後方に位置して、3コーナーから4コーナーにかけて外目を徐々に進出していった。
直線に入って、大外からスパート。残り200mを切って先頭に立つと、そのままゴール板をトップで突き抜けた。終わってみれば、2着に2馬身半差をつける圧勝だった。
この結果を受けて、今春のクラシックへ向けて新たな有力候補に躍り出たファインルージュ。管理するスタッフは、同馬のさらなる成長に太鼓判を押しているという。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。
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