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堤礼実アナが学んだ「負けることの美学」。馬に対する見方も変わった

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第10回

スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。今回は、2020年の年度代表馬に選ばれたアーモンドアイについて。思い入れの強い同馬について、改めて語ってもらった――。

 2020年の「JRA賞」年度代表馬に、アーモンドアイが選ばれました。

 昨年は、コントレイルやデアリングタクトといった無敗の三冠馬をはじめ、マイル以下のGIを3勝したグランアレグリア、春秋のグランプリ制覇を果たしたクロノジェネシスなど、年度代表馬に選ばれてもおかしくない馬がたくさんいました。それぞれの活躍には心から拍手を送りたいと思います。

 ともあれ、単純な成績だけでなく、引退レースとなったジャパンカップでの強さ、その引き際の美しさなどを含めて、私はアーモンドアイが選ばれたことに「やっぱり、そうだよね」とすごく納得しています。

 昨年12月にアーモンドアイの引退式が行なわれた時は、「もう彼女の走る姿を見られなくなるんだな」と急に実感が湧いてきて、少し寂しくなりました。それでまた、昨年のジャパンカップの走りを見たくなってしまって......。個人的に映像を見直してみたのですが、何度見ても、やはりすばらしいレースでした。

 そうして、「アーモンドアイって、本当にすごい馬だったんだな」と感慨に浸っていると、彼女に対する思いが一段と高まって、「そういえば、デビュー戦ってどんなレースだったかな?」と思って、その映像も見て......。そこからはもう、自らの気持ちを抑え切れず、結局アーモンドアイのレースを、新馬戦から順番にすべて見てしまいました(苦笑)。

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