2020.10.29

アーモンドアイに死角あり。天皇賞・秋は
コントレイルに似た血統馬に注目

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 11月1日、東京競馬場でGⅠ天皇賞・秋(芝2000m)が行なわれる。

 古馬による秋の中距離GⅠの初戦となるこの一戦。今年は12頭と少頭数ながら、7頭のGⅠ馬が揃う中身の濃いメンバー構成となっている。中でも注目されるのは、昨年の同レース勝ち馬であり、JRA芝GⅠ8勝目の新記録がかかるアーモンドアイ(牝5歳/美浦・国枝栄厩舎)だろう。

「現役最強」と目されている存在だが、アーモンドアイに死角があるとすれば、5歳という馬齢だ。天皇賞・秋における5歳牝馬の成績は、20頭が走ってわずか1勝、2着1回という成績。その1勝を挙げたのは、2005年に14番人気の超人気薄だったヘヴンリーロマンス。同馬は4歳暮れに本格化した遅咲きの馬で、その天皇賞・秋がGⅠ初勝利だった。

 一方、敗れている馬には錚々たる馬名が並ぶ。2014年には、それまでGⅠ6勝の名牝ジェンティルドンナが2番人気で2着。前走のGⅠ宝塚記念(阪神/芝2200m)で9着と敗れていたとはいえ、春には世界の強豪相手にGⅠドバイシーマクラシック(メイダン/芝2410m)を勝利していた馬だ。

 2011年のブエナビスタも、前年の天皇賞・秋などGⅠ5勝を挙げていた。勝ち星からは1年ほど遠ざかってはいたが、前走の宝塚記念でも2着と安定した走りを見せていた。しかし、天皇賞・秋では1番人気ながら4着になり、日本のレースで初めて3着を外している。

 さらに2009年のウオッカもそう。牝馬にして日本ダービーを勝った女傑は、前年の天皇賞・秋でダイワスカーレットと歴史的名レースを繰り広げてレコード勝ち。2009年の春はGⅠヴィクトリアマイル(東京/芝1600m)、GⅠ安田記念(東京/芝1600m)を連勝し、秋初戦のGⅡ毎日王冠(東京/芝1800m)で2着に入ってからの出走だったが、天皇賞・秋では3着に敗れている。