サリオスが本命の毎日王冠。「東京・芝のスペシャリスト」も外せない (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 今回が初の1800m戦になるが、1600mのサウジアラビアロイヤルCと朝日杯フューチュリティSのパフォーマンスが特によかったため、距離短縮は間違いなく歓迎だ。父ハーツクライの代表産駒の1頭であるジャスタウェイは、毎日王冠で2回の2着があり、4歳時には天皇賞・秋でGⅠ初制覇を飾った。そのジャスタウェイより急な成長曲線を描くサリオスには、両レースでの好走が期待される。まずは秋初戦の走りに注目しよう。

「東京/芝1800mに強い馬」という点では、今年は絶対に外せない馬がいる。ダイワキャグニー(セン6歳/美浦・菊沢隆徳舎)だ。

 同馬は「東京/芝1800m」で8戦して、重賞1勝、オープン特別2勝を含む5勝を挙げており、データが整備されている1986年以降で最多の勝利数になる。また、東京競馬場の芝コースでは1600mでも1勝、2000mでも2勝していて、合計すると8勝。これもやはり歴代最多という、"東京・芝のスペシャリスト"なのだ。

 今年は6月の前走・GⅢエプソムC(東京/芝1800m)で重賞初勝利。同レースは、初めて道悪馬場(この日は不良馬場)で勝利を挙げたレースにもなった。また、3月のGⅡ金鯱賞(中京/芝2000m)では1着のサートゥルナーリアから0秒4差の3着と、初めてGⅡレースで馬券に絡み、6歳と高齢ながらひと皮むけた印象がある。

 毎日王冠は2017年4着、2018年7着と着外2回だが、今なら勝負になるだろう。前走後に去勢して以降、初めてのレースとなるのは若干気になるが、軽視できない存在だ。

 以上、今年の毎日王冠は、サリオス、ダイワキャグニーの2頭に期待する。

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