「2強」断然の神戸新聞杯。一角崩しの期待は先行する上がり馬2頭
3歳牡馬クラシック最終戦となるGI菊花賞(10月20日/京都・芝3000m)のトライアル戦、GII神戸新聞杯(阪神・芝2400m)が9月22日に行なわれる。
同レースは、過去10年で1番人気が6勝、2着2回、3着0回、4着2回と、かなりの好成績を残している。加えて、2番人気も2勝、2着2回、3着2回、着外4回、3番人気も1勝、2着2回、3着2回、着外5回と、まずまずの結果を出しており、数ある重賞の中でも堅いレースのひとつに挙げられる。
それでも、5番人気以上の伏兵馬が馬券圏内(3着以内)に絡んでくることも頻繁にあって、時に好配当が生まれることもある。はたして、今年は波乱が起こるのか、はたまた堅い決着で収まるのか......。
出走メンバーを見てみると、皐月賞馬のサートゥルナーリア(牡3歳)と、皐月賞2着でダービー3着のヴェロックス(牡3歳)による"2強対決"といった趣が強い。事実、下馬評でもこの「2強」の断然ムードにある。
しかしそんな状況にあって、「2強」に付け入る隙あり、と見ている記者もいる。日刊スポーツの太田尚樹記者である。
「出走8頭という少頭数になったのも、この"2強"に恐れをなして......という側面があると思います。ただ裏を返せば、それでも出走してきた馬たちは、気概のある"意識高い系"の馬、と見ることができます。
また、皐月賞ではワンツーを決めた"2強"ですが、2400mに距離が延びたダービーでは、着順もパフォーマンスも落としています。そして、今回も2400m戦。この距離では、絶対的な信頼を置けないと思います」
では、「2強」を脅かすとすれば、どういった馬なのか。スポーツ報知の坂本達洋記者はこんな見解を示す。
「昨年は、6番人気のメイショウテッコンが逃げ粘って3着に入線。2015年には、3番人気のリアファルが逃げ切り勝ちを収め、断然人気のリアルスティールにひと泡吹かせました。今の馬場傾向を考えると、切れ味勝負では"2強"には適いませんから、こうした過去の例を踏まえて、ここでは前で運ぶ馬に妙味があると感じています」
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