2019.09.22

「従順で素直」なレッドルレーヴ。
繁栄の一族から新たなスター誕生か

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第18回:レッドルレーヴ

 1983年のGIオークス(東京・芝2400m)を制したダイナカール。同馬からつながる血筋は、日本競馬界で繁栄する代表的な血統のひとつと言える。

 そして、その血を受け継ぐ素質馬が、まもなくデビューを迎える2歳馬の中にもいる。美浦トレセンの藤沢和雄厩舎に所属するレッドルレーヴ(牝2歳/父キングカメハメハ)である。

「女傑」エアグルーヴの孫、レッドルレーヴ レッドルレーヴにとって、ダイナカールは曾祖母にあたる。ついで、ダイナカールの娘であり、レッドルレーヴの祖母にあたるのが、「女傑」と呼ばれたエアグルーヴである。

 エアグルーヴは、デビュー早々に評判どおりの力を発揮。すかさず3歳牝馬クラシックの主役に躍り出ると、(1996年の)オークス優勝を果たし、見事に母娘2代制覇を飾った。

 その後、エアグルーヴは古馬となってから、牡馬混合の重賞やGIに果敢に挑んでいった。今でこそ、牡馬混合の重賞戦線で牝馬が躍動することも珍しくはないが、当時は非常に稀(まれ)なことだった。

 そうした状況にあって、エアグルーヴは1997年のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)を制覇。1番人気のバブルガムフェローとの叩き合いを制して、牝馬として17年ぶりの戴冠を遂げた。

 以降も、GIジャパンC(東京・芝2400m)やGI有馬記念(中山・芝2500m)などで、牡馬一線級と互角の勝負を演じたエアグルーヴ。その姿に、多くのファンが度肝を抜かれた。そうして、それらの実績によって、1997年には年度代表馬に輝いた。

 エアグルーヴは繁殖牝馬となってからも、優れた子どもたちを次々に送り出した。その1頭が、ディープインパクトとの配合によって生まれたラストグルーヴ。レッドルレーヴの母である。

 ラストグルーヴは、1戦1勝で現役を引退してしまったが、すでに繁殖牝馬として活躍。今年のGIII京成杯(中山・芝2000m)、GII青葉賞(東京・芝2400)と、いずれも2着と好走したランフォザローゼス(牡3歳/父キングカメハメハ)らを出している。