「1強」か「3強」か。日本ダービーを読み解く3歳牡馬ランキング (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yoshifumi Nakahara/AFLO

 3位には、路線変更したアドマイヤマーズに代わって、ダノンキングリーが浮上。ヴェロックス同様、皐月賞で僅差の勝負を演じ、ダービーでも再度の奮闘が見込まれている。

市丸氏
「皐月賞では4角手前でインに詰まって、窮屈な走りを強いられるシーンがありました。ダービーでは、府中の広くて長い直線で、横一線の追い比べに持ち込めれば、逆転も十分にあるでしょう」

木南氏
「ずっと低評価だったのですが、皐月賞3着で(その実力を)認めなければいけないかな、と思いました。トレセンで見ていても、バネはすごいですからね。ダービーでは、今の東京の軽い馬場と時計勝負は合うと思いますが、距離に関しては疑問があります。それをどうクリアするかが(勝ち負けに加われるかの)ポイントになるでしょう」

本誌編集部
「皐月賞で僅差の3着。ゴール前の伸びは上位3頭の中で最も光っていました。ダービーの2400m戦でも、上位争いできると踏んでいます」

 4位は、青葉賞2着のランフォザローゼス(牡3歳/父キングカメハメハ)が初のランク入り。ここまで4戦1勝ながら、重賞2戦を含めて2着が3回という堅実な走りが評価されたようだ。

吉田氏
「血統、馬体、走法から、体力勝負に持ち込んだほうがいいタイプ。好位からしぶとく脚を使ってこそ、能力をフルに発揮できそうです。とはいえ、現状では上位3頭とは、完成度や決め脚などで見劣るのは事実。短期間で少しでも成長があれば、上位進出もありそうですが......」

土屋氏
「GIII京成杯(2着。1月14日/中山・芝2000m)の時点では、『中身がまったく伴っていないルーラーシップ』というのが、この馬に対する率直な感想でした。事実、ルーラーシップはこの馬の叔父。ならば、将来性は期待できると思っていましたが、実際に3カ月半ぶりで出走した青葉賞では、『中身がしっかりと入ってきたな』という印象を受けました。

 とはいえ、おそらく本当に完成されるのは、まだ先でしょう。ここでの評価は、ちょっとした"先物買い"の感覚です」

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