難解極まるマイルCS。激戦で頼りになるのは、やっぱりディープ産駒だ (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

「思ったより下馬評が低いんですよね。それだけに、狙い目なのではないでしょうか。前走のGIII京成杯オータムハンデ(9月9日/中山・芝1600m)では、重賞初挑戦初勝利を飾り、最近5戦4勝と充実一途ですしね。

 しかも、その前走では次戦で重賞勝ちを収めている3着ロジクライ(牡5歳)、4着ロードクエスト(牡5歳)を一蹴。それら強敵を、外からねじ伏せる強い勝ちっぷりで難なく退けています。

 超のつく大型馬なので、脚もとへの負担を考えて、これまで中間に放牧を挟みながら大事に使われてきました。今回の、前走から2カ月という間隔も、むしろちょうどいいでしょう。GI初挑戦でも、いきなりやれていいと思います」

 奇しくも、太田記者と同じディープインパクト産駒を推すのは、中日スポーツの大野英樹記者。最初に名前を挙げたのは、この春にマイル女王となったジュールポレール(牝5歳)だ。

「前走のGII府中牝馬S(10月13日/東京・1800m)は4着でしたが、自分から前をとらえに行く形で悪くない内容でした。もともとマイルCSを目標に調整されてきただけに、結果は度外視していいでしょう。

 春もGII阪神牝馬S(5着。4月7日/阪神・芝1600m)を叩いてからの、GIヴィクトリアマイル(5月13日/東京・芝1600m)を制覇。叩き良化型であることは明らかです。

 しかも、この馬は今回と同じ斤量55kgを背負ったときは、1着、3着、1着、1着と好結果を残していて、大きなプラス材料。半兄サダムパテック(2012年優勝馬)に続く、戴冠の可能性は大いにあると思います」

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