オールカマーは特殊なコース形態も、
ガンコが柔軟対応で2強を脅かす (3ページ目)
昨年末、久しぶりの芝のレースで1000万条件を圧勝すると、その勢いでハンデ重賞のGII日経新春杯(1月14日/京都・芝2400m)に挑戦して、3着と善戦しました。となれば、その後に自己条件の1600万特別を楽勝するのは当然のこと。続く日経賞(3月24日/中山・芝2500m)でも"横綱競馬"で完勝し、初の重賞制覇を成し遂げました。
日経賞ではGIIとはいえ、GI級のメンバーがそろっていたわけではなく、メンバーレベルもそこまで高かったわけではありませんが、別定戦で、しかも自ら勝ちにいくレースをして快勝。力をつけていることを再確認できた一戦でした。
聞けば、昨年末の勝利の前には、障害入りするために障害の練習をしていたそうですね。それが、ガンコの筋力、体力アップにつながったのでしょう。まさにガラッと一変していました。
日経賞のあと、GIの天皇賞・春(4月29日/京都・芝3200m)では14着と大敗を喫しましたが、使い詰めだったことや、距離など、敗因はいろいろと考えられます。そこから休んでリフレッシュして、今回は実績のある中山の中距離戦です。
強力なGI馬が相手となりますが、1カ月以上前からじっくりと乗り込んで仕上がりも進んでいるそうです。日経賞同様のパフォーマンスを見せてくる可能性は、大いにあると踏んでいます。
この馬もまた、どんな競馬をしてくれるのか、楽しみな1頭です。
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著者プロフィール
大西直宏 (おおにし・なおひろ)
1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。
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